ナナの漫画徒然日記 その32(呪刻印の転生冒険者 ~最強賢者、自由に生きる~(1))

どうもナナです。今回紹介するのは『呪刻印の転生冒険者 ~最強賢者、自由に生きる~(1)』です。

ではいつも通りの流れ

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おすすめ度【63】

あらすじ

小説家になろう』の異端作、待望のコミカライズ! 
脱! 俺TUEEE宣言!! 最強賢者は魔力抑止の呪印を己に施しーーー紅顔の童子に転生する!
転生した彼のモットーは「膨大な魔力をひた隠し、決して目立たず、有名にならぬこと!」
転生賢者は今世で自由に生きる。

(C)やつき/澄守彩/卵の黄身/講談社

感想・総評

 今回の作品は「転生もの」「チート系」がカテゴリーとしては当てはまると思います。いわゆる(本当は強いけど)他人に縛られたくないから強さを隠して自由に生きたい!というもの。あらすじにある通りで「脱俺TUEEEもの」なのですが、なろう系が溢れている昨今では別段珍しくもないです。

 この手の作品で大事なのが主人公の性格です。目立ちたくないから、縛られたくないから、自堕落生活したいから、等々いろいろと理由がありますが総じて主人公は控えめという名の世間知らずがセオリーになってます。そのうえで「どうやって解放されるのか」が作品の下地になるのですが、その点が今回の作品は微妙かなって気がしました。

 

 点数について軽く触れていきます。先ほど微妙といった理由の一つ目ですが

転生する前の設定が長い

 転生前の「俺TUEEE」だった部分は転生後にちょっとずつ明かしていけば良いことなので、(主人公が)これだけ強くて、こんなこともできて、こんな風だったから転生したいと思ったんです。という流れは正直蛇足だと思います。初めに方向性と現状の確認が終わったらあとは物語の流れの中で解き明かしていく、そうしないとただでさえ短いコミカライズ版なのに転生前の話を1/5も続けられると、間延びします。

 

次に2点目

主要キャラクターが少ない

 これは読者の好みが分かれるところではありますが、今回の作品は見開き5ページ以上登場したのが主人公を除くと2人(モンスター除く)しかおらず、名前が判明したのが主人公を除くと4名とあまりにも少なすぎです。圧倒的に魅力があるキャラクターが登場していればいいのですが、今回はハーレム系ではないのでキャラクターで魅せる作品というわけでもなく、かといってあくまで脱俺TUEEEなので主人公自身も控えめで…という感じです。

 

最後に3点目です。

魔法と呪刻印や貴族・冒険者等についての設定

 3点目は悪い点というよりまだ1巻なので、そこまで出しきれてない部分があるのではないかなと思います。魔法の話なのか刻印の話なのか、それとも総じての話なのかといったところが曖昧でちょっとよく分からないという感じがします。

 あと気になったのが貴族社会において、劣等血統だから産まれた子を追放する、幽閉するというのはまま見る話なのですが、その決定を下すのが頭首でもその妃でもなく、一娘である長女が行うっていうのが何とも引っかかるという感じです。言ってしまえば貴族制がある世界で女性上位の世界観でもない限り、女性は別の家に嫁ぐのであまり発言権は強くないのが貴族社会です。まして家族の追放なんていう汚点をする決定を長女がするというのが考えにくい、ひいては設定が甘いのでは?と思ってしまう感じです。

 

 まだ1巻目なので何とも言えませんけど、若干タイトル詐称な気はします(笑)ということで次巻に期待しつつ本日はこのへんで

でわでわ~